全国学生保障援助会

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チューリップの育て方

チューリップの球根の選び方

①重く締まったもの(手のひらに載せてずっしりと重いもの)
②同じ品種なら大きいもの(同じ品種なら大きい方が大きな花が咲く)
③汚れやキズがないもの(外側の茶色い皮に艶があって、その内側の球根表面に傷や病気の後が無いもの)

※外側の茶色い皮が剥がれ落ちていて、その内側の球根表面が乾き過ぎてシワが寄っているものは避けましょう。

チューリップの保管場所

球根は生きていますので、すぐに陽の当たらない風通しの良い場所で保管しましょう。
通気性の悪いレジ袋などで湿度が高くなる場所で保管すると、カビなどが発生し球根が腐敗したりするので注意しましょう。

チューリップの保管期間

チューリップは涼しくなってから植えます。
あくまで気温が基準ですが目安として、関東で植えるなら10、11月くらい、関西で植えるなら11、12月くらい、東北方面なら9、10月くらい。
九州・沖縄方面では低温処理(促成開花法)をしてから植えると開花率がよいそうです。(沖縄県那覇市の小学校では、「1月まで冷蔵庫で寝かせてから植えて1ヶ月後に咲きました」とのご報告も頂いております。)

※チューリップの生育適温は、14?25℃です。暑い中で植えると根張りが悪くなったり、病気が発生しやすくなります。気温が下がってきたら植付けましょう。
※チューリップを植えてから暑さがぶり返してきたら、直射日光はさえぎるようにしてあげましょう。寒さには強くても暑さには弱いのです。

促成開花法とは

自然の状態では、秋に植えられた球根は土の中でひと冬を過ごします。その間に冬の低温に十分あって休眠が破られ、春の気温の上昇とともに、葉が伸び、花茎が伸びて花が咲きます。
チューリップは花が咲くのに一定の低温期間が必要なのです。
秋に5℃の冷蔵庫で約2ヵ月間低温処理を受けると、球根は冬が終わったと勘違いして、休眠から目覚め、花を咲かせます。このように球根を冷蔵して、花を速く咲かせる方法を促成開花法といいます。

チューリップの球根を植える準備

花壇の場合

日当たり、水はけの良い場所を選びましょう。
植付け前に石灰を撒き土とよく混ぜると良いでしょう。

鉢やプランターの場合

底に小石などを敷き、水はけの良い土(培養土など)に植えましょう。

※開花まで乾燥させないよう水やりを忘れずに。
また、一定期間戸外の日陰などで十分寒さに遭わせましょう。

チューリップの球根を植える

花壇の場合

深さは球根の高さの2?3倍、間隔は球根1個以上(10?15cm)。球根のとがった方を上に球根の向きも揃えて植える。

鉢やプランターの場合

深さは球根の頭が少し出る程度に、間隔は球根1個程度。球根のとがった方を上に球根の向きも揃えて植える。

手入れ(水管理)

植付け後、土が乾かないように、たっぷり水を与えて下さい。
鉢やプランター植えの場合は1月末までは戸外(暑い日が続く場合は日陰で管理)で十分寒さに遭わせましょう。
また、蕾が見えた頃に水不足となると、蕾が枯れてしまうことがあります。
蕾が見えたら花が咲くまで土を乾かしすぎないよう、こまめに水やりしてください。

花が咲いたら ?新品種を作ろう?

気に入った品種の雄しべから花粉を取って、別の品種の雌しべに交配すると、さやが大きく肥大して、7月には雑種のタネが実ります。ただし、タネをまいてから、花が咲くまで5?6年はかかります。

※咲いた花が既存の品種より優れている事はまれで、多くの場合は普通の色や形の花が咲くようです。

開花後(4月)

①タネを実らせたい品種(A)の葯(花粉を出す器官-雄しべ-)を全て取り除く(自家受粉を防ぐ為)
②別の品種(B)の葯を取り、Aの雌しべの先端(柱頭)につける。
③交配の日時、交配の組合せなどを記したラベル等をつけておく。
④他から飛んできた昆虫が別の花粉をつけないように袋をかぶせておく。

花が散ったら(5月)

かぶせた袋を取り除くと、子房部分が大きく膨らみ、緑色になっています。

タネ取り(7月)

①さやが成熟し、十分に肥大し、緑色から褐色に変わってきたらタネが飛び散らないように注意して、 さやを切り離す。
②指でさやを左右に開きタネをすべて取り出す。
③完熟種子(茶色)と不稔種子を選別する。
④完熟種子を紙袋にラベルとともに入れ、タネまきの時期まで乾燥状態で貯蔵する。

タネまき

7月に採取したタネは、秋(9月?11月頃)にタネまきをします。
タネをまいたあと、乾かないよう水やりに気をつけてながら冬を過ごすと、3?4月に細い針のような芽が出ます。
その後は毎年、小さな球根を掘り上げては、また植付けて、球根を大きくしていきます。
開花までに5?6年かかりますが、オリジナルの花を咲かせて下さい。

花が咲いた後 ?球根を増やそう?

秋に植えたチューリップの球根は、花が咲くころには茶色の古皮の内部に、新しい球根が3?4球育って います。そのうち1球はサイズの大きい大球、あとは小球がふつうです。

花がら摘み(4月)

花が咲いたあと、放っておくとタネがつくことがあります。このタネを実らせると、養分をタネに取られて、地下の新しい球根の肥大が悪くなりますので、花が散ったら、すぐに子房の部分を折り取ってタネが実らないようにします。

※葉や茎は光合成をしている器官なので残しておく。

掘り上げ(6月頃)

葉や茎が7?8割黄色く変色して、白かった新しい球根(新球)の皮が茶色になったら掘り上げる。
スコップ等を使い球根を傷つけないように注意して掘り上げます。
葉、茎、根はその場で取り除いても、あるいは乾燥させてから取り除いてもかまいません。
彫り上げた球根は土をふるい落として、古皮を剥がして風通しの良い日陰で十分に乾燥させた後、網袋に入れて涼しい場所で植付けまで保管する。

※大きい新球は来年花が咲くが、小さい新球は来年の花は期待できないが、秋に改めて植えておくと、来年に球根は大きく育ち、その次の年には立派に花を咲かせるでしょう。

【参考文献 NHK出版 趣味の園芸作業12ヶ月チューリップ】

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